高知市の皆様へ 思春期との関わり
投稿日: 2016年08月22日 カテゴリ: 歯周病
こんにちは!前回は女性ホルモンと口の健康についての関わりについてお伝えしました。
今回は歯周病になりやすい3つの時期のひとつである思春期との関わりをお伝えします。
思春期と歯周病
歯周病というと若い人はかからないと思っている方も多いと思いますが、実は10代から20代の年齢層でも多くの方が歯周病にかかっているというデータがあります。
歯周病は若い人でもなることがあり、かかっている歯の数や進行具合は高齢者よりも少ない場合がほとんどですが、なかには重度の症状を引き起こしてしまう場合もあります。
その場合かかってしまうのは男性よりも女性のほうが3倍多いと言われており、女性には特に気を付けていただく必要があります。
女性の場合、思春期にエストロゲンとプロゲステロンという、前回お話しした女性ホルモンの分泌が活発になると、プロゲステロンの量が増えて歯ぐきが過敏になり、少しのプラーク(歯垢)でもひどく炎症を起こして、赤く腫れたり出血したりするようになります。
歯周病菌には女性ホルモンを栄養とするものがあり、女性ホルモンが増えると細菌の数も増えるわけです。
ですから歯周病のケアは思春期の頃から始めるようにしましょう。思春期には初潮を向かえ、月経のたびに歯肉に炎症が起こりやすくなります。口の中に腫れや痛みを感じたり、口臭が気になったりする場合もあります。
思春期にかぎらず、月経が近づくと、周期的に起こるホルモン量の変化で口内炎ができたり、歯ぐきが腫れたりするなどのトラブルが起こりやすくなったり、また試験勉強などでストレスがかかり、免疫力が低下して歯周病が悪化することもあります。
ご両親は娘さんに対して歯磨きを丁寧にしてあげたり、食事に対する配慮などをしっかりと伝えてください。
口内環境が悪い場合、重度の歯周病にかかって永久歯を失ってしまう可能性もあるので、定期的に歯科医院を受診して歯石をとることや、痛みや腫れ、歯のぐらつきなどがあればすぐに歯科医院で相談・治療を受けることが大切です。