高知市の皆様へ 女性ホルモンと口の健康について
投稿日: 2016年08月15日 カテゴリ: 歯周病
こんにちは!今日から女性ホルモンと口の健康について数回に分けてお伝えします。
女性の体は年齢にしたがって変化していきます。その変化に重要な役割を果たしているのが女性ホルモンです。
女性ホルモンと口のトラブルは密接に関係しており、そのトラブルと原因を知って予防と毎日の健康に役立ててください。
女性のほうが歯周病になりやすい?
実は女性のほうが歯周病に悩む機会が多いということをご存知ですか?
女性の一生には成長していく過程の思春期があり、そこから更に成熟し出産期を迎え、その後更年期を過ぎて高齢期へと続いていきます。
思春期と妊娠・出産、更年期の大きく分けて3つの時期に、ホルモンバランスは大きく変化するのですが、最近の研究で歯周病の悪化には、女性ホルモンが大きく関わっていることがわかってきました。
女性ホルモンにはエストロゲン(卵胞ホルモン)、プロゲステロン(黄体ホルモン)の2種類があり、月経、妊娠などに作用するほか、自律神経、感情の働き、皮膚、骨、筋肉など全身に影響を与え、それと同じように口にも影響を与えるわけです。
女性ホルモンのプロゲステロンは、歯肉の血管に働きかけて、歯肉溝(歯と歯茎の間にある溝)からの浸出液の分泌を増やし、毛細血管の内皮細胞を変化させて、炎症反応を増やします。
これにより少しのプラーク(歯垢)でも炎症が起こりやすくなり、結果女性ホルモンがたくさん分泌されている時は特に歯周病になりやすくなってしまうのです。
また思春期、妊娠・出産、更年期の他、普段の月経周期でもホルモンバランスは大きく変化するため、生理前になると歯ぐきが腫れたりする人がいます。
ではホルモンバランスが大きく変化する時期に歯周病になりやすくなったり、口内環境が悪化してしまうのを防ぐにはどうすればいいかを次回から3つの時期ごとにお伝えしていきます。